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20240615 クレイかアリか

それぞれのスポーツを代表するレジェンドがいると思います。バスケットならジョーダンでサッカーならペレ。野球なら王か長嶋。個人的な好き嫌いとは別な部分で偉大な選手と認められるそういった例の中でボクシングと言えばモハメッド・アリがあると思います。モハメッド・アリは自分でつけた名前で元々というか本来はカシアス・クレイでした。ボクシング好きなら誰でも知っているのだけれど、彼はベトナム戦争に行くのを拒否してチャンピオンベルトをはく奪されたそうです。その理由は「ベトナム人は自分を黒人だからといって差別(攻撃)しなかったから」だそうです。学生たちと討論したときに国民の義務だろと言われたときに、そのように言い返したと聞いています。国民の義務を問われて国民とは国とは何かを問い返したのだと理解しています。(すごい)そもそも名前を変えたのは、奴隷の名前だからだそうです。個人と国家。マイノリティとマジョリティ。対立と分断。そういった要素が凝縮されているように感じます。最近ではコロナワクチンを打つか打たないかについても、似ている部分があると思います。私はモハメッド・アリがやったことはすごいと思います。でもその時に当事者だったら非難したと思います。戦死した人間も当然いるわけで、やっぱり自分勝手な奴だと思ったはずです。「お前の話は分かるけれど、今それ言うのは違うでしょ」といったはずです。分断と対立だったり二極化とか言われることが多い世の中で話し合うべきだと人は言います。もちろん私もそう思います。しかし、実際は簡単じゃないんだろうなと思います。その時代に私が生きていたらアリの話を聞いていられなかったはずです。相手に理解してもらおうと思うより、相手を理解しようとすることはとても難しいと感じています。それをするのが対話なのだとも感じました。

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