おはようございます。おからだ治療院のシバクサです。本日も皆様の健康をサポートするためにがんばります。どうぞよろしくお願いいたします。
南雲先生の下で働き始めたころだったから、随分前になりますが、南雲先生に鍼灸師として生き残るのはどういう人かをお聞きしたことがあります。色んな人と働いてきた南雲先生だから言える言葉があると思ったのです。院長先生は「人が好きじゃないと無理だよね・・・」とおっしゃっていました。
鍼灸師とは鍼と灸をする人なので鍼と灸が好きじゃないと務まらないのですが、同じくくらい人が好きじゃないと務まらない、そういう意味だと理解しています。
好きがあるなら嫌いも当然あります。最近、私自身が以前より人に対して好き嫌いが無くなったように自覚しています。
そうなった理由について考えたのですが、他人を評価することが無くなったからだと自己分析しています。その人のことをそのまま見ることが以前に比べて出来ているような気がするし、以前よりその人の良いところに注目するようになったように思っています。
私のスマホには「出来る人間の特徴」とか「使えない人間は決まってこれをする」とかそういった記事が沢山あります。それらに対して違和感を感じる自分でいたいです。働きバチや働きアリは、実際に働いているのは全体の半分以下で、多くは働いていないと聞いたことがあります。働く個体だけセレクトしても、その中で働く割合はやがて同じになり、働かなかった残りの個体の中でも一部が働きだして、結局はどのようにセレクトしても働く個体と働かない個体の割合は変わらない、そういった話でした。出来る人出来ない人、仕事をする人しない人とは、巡り合わせなような気がするのです。なので、その時点でのその人の評価は(そもそも評価をすること自体がどうなのかという考えもあるのだが)一方向だと思うのです。仕事をする人出来る人を軽く扱う気はもちろんないのだけれど、そうじゃない人を排除するような動きは社会を息苦しくさせると思うのです。
私は日々のお仕事で接する患者さんの向こう側に息苦しさからくるストレスがあるように思うのです。そういう私自身、もちろんストレスはあります。ただ、細かいことは置いといて、人が好きでいたいと思うのです。
南雲先生の真意は分かりません。ただ、理屈臭い私に対して、院長先生は目の前の人間に集中することの大切さを教えていただいたと理解しています。
おからだ治療院では、鍼灸のこと、健康のことなど質問を受け付けています。今日も良い一日お過ごしください。
今日の東洋医学 「宣発」と「粛降」
東洋医学の視点から見ると、肺は「宣発」と「粛降」という二つの重要な機能を持つ臓器とされます。この二つの機能は、肺が気の流れや体内のバランスを保つために不可欠です。
まず、宣発についてですが、これは肺が体内の気を外に向かって発散させる機能を指します。肺は外気から酸素を取り込むだけでなく、取り入れた気を全身に広げる役割を果たします。これにより、身体全体が活性化し、エネルギーが循環します。また、宣発の過程では、感情の表現やコミュニケーションも重要です。ストレスや抑圧された感情は、肺の機能に悪影響を及ぼし、結果として心身の健康に影響を与えることがあります。
次に、粛降の機能ですが、これは体内の余分なものや熱を下方に排出する役割を果たします。肺は呼吸を通じて二酸化炭素を排出し、体内の不必要な熱や毒素を外に出します。このプロセスは、内臓のバランスを保つために重要です。特に、粛降が適切に行われることで、体温が調整され、過剰な湿気や熱が取り除かれます。さらに、肺の粛降機能が正常であれば、消化器官もスムーズに働き、栄養が効果的に吸収されます。
これらの機能は互いに補完し合い、肺が健康であることで、全身のエネルギーの流れがスムーズになり、心身のバランスが保たれます。東洋医学では、肺の機能を高めるために、深い呼吸やリラックス法が推奨されます。これにより、宣発と粛降のバランスが整い、全体的な健康が促進されるのです。肺の健康を意識することは、心身の調和を保つために非常に重要です。