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20240725 また暴力の話

おはようございます。おからだ治療院のシバクサです。本日も皆様の健康をサポートするためにがんばります。どうぞよろしくお願いいたします。

私は暴力が嫌いです。しかし、暴力と無縁な人かと自問自答をしたらそんなことはないと思います。私は人が生きていくうえで暴力と無縁でいることは無理なのだと思うからです。

私がそう思うようになったのは、『誰かと会うこと自体が暴力なのだという考えがある』と読んだからです。何かを言ったとかやったとかじゃなく、会っただけで暴力ってあり得るのかって話だけれど、その人の時間を奪ったでしょっていう発想なんだそうです。待ち合わせして会ったら暴力って、確かにそこだけ切り取ったら言いがかりも良いところです。極端な発想なんだけれど、合意のもとで会っている同士はお互い加害者という意見は腑に落ちました。考えようだが、大抵の要件はスマホに送れば済む話です。送った要件を相手が見るかも知れないし見ないかもしれない。けれどそれは相手の自由。伝わらないようなら、伝わる人を見つければいい。だって他人同士なんだから。そんな人だっていてもいい。私は人と会ってお話をすることは大事だと思うけれど、スマホでいいでしょ、私の自由でしょ、という人とどちらが正しいか、暴力の視点から考えたら相手の方が正論だと思っています。正しいけれど、おかしいですよね。おかしいけれど正しい。

暴力を肯定する気は全くありません。人と人が付き合う以上は、程度の差はあれ誰もが暴力的なのだという視点から考えていいのではないだろうか。最近、○○ハラスメントという言葉が多いと思います。ハラスメントがいけないことなのは私も分かっています。しかし、○○ハラスメントという言葉が増えるのと前後して住みづらい世の中になっていませんか?(今はハラハラという言葉もあるそうです)住みづらい理由はそれだけ暴力が多いからという面もありますが、誰もが持っているだろう暴力性にフタをしたことで人間味の無い社会になってきたからではないかとも思うのです。


この文章を書くキッカケは最近あるyoutubeを見たからです。その中で出演者が、色を成して視聴者に怒っている映像を見たからです。その人は自分の友人に対して心無いことをそのyoutubeチャンネルの投稿に書かれたのを見て激怒。視聴者に対して「お前ら」と呼び「クソが」といい「何も分かってねーな」と繰り返していました。書き込まれた内容そのものは悪質なものではなく、「ガッカリした」とか「もう見たくない」とかその程度だったようなので、彼は怒りすぎだと思います。しかし一方で彼をかばう理由もないのですが、彼は自分じゃなく友人のために激怒している点も注目しています。以前ブログに暴力とは自分と人の境界があいまいになることと書きました。矛盾するようだけれど、こんな時に「人は人、他人は他人、視聴者は視聴者でしょ」と正論をいう人が増えるようだと、それは確かに正しいのだけれど、住みづらいとも思いました。求めすぎなのは分かるけれど、その正論は孤独というブーメランで自分に返ってくる気がするのです。

暴力はダメです。ただ、誰もが持っているだろう暴力性の存在までも否定すると人間味がない世の中になると思うのです。私は、自分の中の暴力性に背を向けた人がエキセントリックで一番怖いと感じます。

ここまで、暴力を語る鍼灸師が一番エキセントリックなのだけれど。

おからだ治療院では、鍼灸のこと、健康のことなど質問を受け付けています。今日も良い一日お過ごしください。

今日の東洋医学 脾虚(ひきょ)

脾虚(ひきょ)は、中医学において「脾」の機能が低下した状態を指します。脾は体の消化や栄養の吸収、血液の生成に重要な役割を果たしており、全体的な健康に大きな影響を与えます。脾虚になると、食べ物の消化吸収が不十分になり、気血の生成が滞ることにより、さまざまな症状が現れます。

脾虚の主な症状には、疲労感、食欲不振、腹部膨満感、下痢や便秘、顔色が悪い、冷え性などがあります。また、脾の機能が低下すると免疫力が弱まり、風邪や感染症にかかりやすくなることもあります。このため、脾虚は慢性的な体調不良や病気の原因となり得ます。

中医学では、脾を強化するための治療法が用いられます。特に、経穴へのアプローチが重要です。脾に関連する経穴には、「脾兪(ひゆ)」「足三里(あしさんり)」などがあります。脾兪は脊柱の下部に位置し、脾のエネルギーを補う役割があります。足三里は膝の下にあり、消化機能を高め、全体の気力を向上させる効果が期待されます。

これらの経穴に鍼や指圧を行うことで、脾の機能を改善し、エネルギーの流れを整えることが可能です。また、規則正しい生活やストレス管理も、脾虚の改善に寄与します。脾の健康を維持することで、全体的なエネルギーや免疫力が向上し、より良い健康状態を保つことができるのです。

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