短橈側手根伸筋
③短橈側手根伸筋
- 起始: 短橈側手根伸筋は上腕骨の外側上顆から始まります。
- 停止: この筋肉は前方に向かって伸び、第3中手骨底の背面に終わります。
- 作用: 短橈側手根伸筋は、手関節の伸展(背屈)と外転(橈屈)、そして肘の伸展の補助の際に働きます。
- 神経支配: 短橈側手根伸筋は橈骨神経(C6・7)によって支配されます。
目次
はじめに
- 位置: 短橈側手根伸筋は前腕後面の近位2/3の表層に位置しています。
- 起始: 上腕骨外側上顆から共通の伸筋腱を介して起始します。
- 停止: 第3中手骨底の背側に停止します。
- 作用: 手関節の伸展と橈屈を行います。
- 支配神経: 橈骨神経 (C5, C6-C8) によって支配されています。
- 関連疾患: 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)や短橈側手根伸筋腱断裂などに関与します。
位置と構造
- 位置: 短橈側手根伸筋は前腕後面の近位2/3の表層に位置しています。
- 構造: この筋肉は腕橈骨筋よりもさらに外側にあり、前腕の外側縁を形づくります。
- 表層: 表層に位置するため、触診が比較的容易です。
- 隣接筋: 長橈側手根伸筋と隣接しており、共に手関節の動きに関与します。
起始と停止
- 起始: 上腕骨外側上顆から共通の伸筋腱を介して起始します。
- 停止: 第3中手骨底の背側に停止します。
- 共通の伸筋腱: 他の伸筋と共通の腱を持ち、手関節の動きに重要な役割を果たします。
- 解剖学的ランドマーク: 上腕骨外側上顆は触診の際の重要なランドマークです。
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作用と機能
- 作用: 手関節の伸展と橈屈を行います。
- 機能: 手首の後面を通過し、手背部を前腕後面に引っ張ることで手関節を伸展します。
- 橈屈: 第3中手骨を橈側に引っ張り、手関節を橈屈させます。
- 共働筋: 長橈側手根伸筋や尺側手根伸筋と共に手関節の動きをサポートします。
支配神経
- 支配神経: 橈骨神経 (C5, C6-C8) によって支配されています。
- 神経経路: 橈骨神経は上腕から前腕にかけて走行し、手関節の動きを制御します。
- 神経障害: 橈骨神経の障害は手関節の動きに影響を与える可能性があります。
- 臨床的意義: 橈骨神経の機能評価は手関節の動きの診断に重要です。
関連疾患
- 上腕骨外側上顆炎: 通称テニス肘として知られ、短橈側手根伸筋の過使用が原因となることがあります。
- 腱断裂: 短橈側手根伸筋腱の断裂は手関節の機能に重大な影響を与えます。
- 後骨間神経麻痺: 橈骨神経の一部である後骨間神経の麻痺が関連することがあります。
- 腱鞘炎: 短橈側手根伸筋の腱鞘炎は手関節の痛みや機能障害を引き起こします。
まとめ
短橈側手根伸筋は、前腕に位置し、手首を伸ばす役割を担う筋肉です。この筋肉は、特にピアノやギターを弾く際に重要で、手首の安定性と柔軟性を提供します。興味深いことに、短橈側手根伸筋は人間の進化において、道具を使う能力を発達させる一助となりました。また、スポーツ選手にとっても、この筋肉の強化はパフォーマンス向上に繋がります。テニスやバスケットボールなど、手首の動きが鍵となる競技では、短橈側手根伸筋のコンディションが怪我の予防と競技力向上に直結します。現代では、デスクワークやスマートフォンの使用が増え、この筋肉の疲労や緊張が問題になることもあります。適切なストレッチやエクササイズで健康を維持することが大切です。