20240414 IL-1
今日は「インターロイキン-1」(略してIL-1)についてです
IL-1とは「サイトカイン」と呼ばれる生理活性物質の一種で、その中でも最初に同定された分子です。特に、体が炎症反応を起こすときに深く関与しています。
IL-1には、IL-1αとIL-1βの2種類があります。これらはもともと、体温を上げる物質やリンパ球(免疫細胞)を活性化する物質として発見されました。そして、1984年から1985年にかけて(割と最近のこと)、これら2種類が存在し、同じIL-1受容体に結合して作用を発揮することが明らかになりました。
IL-1は、体の中の様々な細胞、例えば単球、樹状細胞、好中球、T細胞、B細胞、マクロファージ、内皮細胞などによって作られる、分子量約17000の糖タンパク質です。IL-1が果たす生理作用は多岐にわたり、炎症時の発熱や急性期タンパク質の産生、免疫系細胞の増殖促進、血管内皮細胞への接着促進、破骨細胞活性の増強などがあります。
以上のように、IL-1は免疫反応に重要な役割を果たしています。しかし、IL-1が過剰になると、炎症や感染防御に問題が生じ、さまざまな疾患の原因となることが知られています。そのため、IL-1をターゲットとした医薬品の開発が進められています。
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