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鍼灸とサイトカイン

鍼灸の歴史はざっくりキリスト教と同じくらいの古さです。黄帝内経(こうていだいけい)という中国最古の医学書が元になっているのですが原本はなく、長い間紛失したのちに再編集したのがいまある黄帝内経なのだそうです。なので、原本をどこまで忠実に再現しているのか疑問視する声は当然あるようです。そもそも医学書に分類されているけれど、内容は医学に限らないそうなので、私個人の意見としては当時の中国の文明がいかに進んでいたかの証拠と広く理解しています。文章を一つ一つ拾って木を見て森を見ずになるより、下がってみた方が東洋医学の良さが見えてくるように考えています。

私が特に注目するのは、体の中にいくつもある臓器が関与しあっていることを指摘していること。体の中を目に見えない物質(気や血)が巡っていると指摘していること。この二点です。すごい観察眼だと思います。(その頃、日本はどうだったのか?何も記録がない。それから何百年も経ってから最初に記録に登場したのが卑弥呼なので、その差は歴然としてて情けない。)他にも「陰と陽があり行ったり来たりする」と指摘している点もすごいと思います。西洋医学は正常値があって、それを中心に誤差があるって考えると思います。「陰の中に陽があり、陽の中に陰がある」とか聞くともはや医学というより哲学だと私は思います。

さて、話はずいぶん脱線したのですが、体の中を巡る気血について、私はサイトカインに注目しています。今、サイトカインは注目されています。例えば、コロナだったり、がん治療の薬だったり、アレルギーだったり、多岐にわたると思います。しかし、このサイトカインは本当に分かりづらい。しかし、鍼灸とサイトカインについての論文が海外でも多く、これから注目される分野だと考えます。(もしかして遅れているかも)

しばらく、サイトカインについての内容が増えると思います。なんで鍼灸師がサイトカインと思うかも知れませんが、私なりの温故知新だと思っています。

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