日に日に寒くなります。以前は季節の変わり目に必ず風邪をひいていたのですが、鍼灸師になってからガラっと変わりました。健康に対するアプローチが変わったからかと思います。季節の変わり目は体を温めることで対応します。使い捨てカイロを貼る場所は以前は西洋医学的な観点から選んでいましたが、今は東洋医学的な観点から選びます。自分にはそれが良かったみたいです。風邪をひいた時は病院にかかる方がいいでしょうが、風邪をひきやすいといった相談は東洋医学の方が得意だと思います。
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アプローチや得意分野が違うので良かったら是非お試しください。とかく鍼灸師は西洋医学に対してアンチテーゼを唱えることで安易にアイデンティティを確立しようとする人が多いと思いますが、私は反対です。
今日のコラム 痛みについて
人間は社会的な生き物であり、集団への所属は基本的な欲求です。この欲求が阻害されると、集団からの排斥が生じ、深刻な心理的影響を及ぼします。排斥を経験すると、孤独感や自尊心の低下、不安、抑うつといったネガティブな感情が引き起こされます。
興味深いことに、集団からの排斥は身体的痛みと類似した心理的プロセスを引き起こすことが分かっています。「痛みの共通性理論」によれば、排斥時には脳内の背側前部帯状回(dACC)が活性化し、身体的痛みと同様の反応が生じることが示されています。これにより、排斥は「社会的痛み」として体験される可能性があります。
サイバーボール課題という実験では、参加者が仮想的に排斥され、その影響が測定されます。結果として、排斥された参加者は強い苦痛を報告し、dACCや前島皮質などの痛み関連脳領域が活性化しました。また、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌も増加することが確認されています。
今後の研究では、身体的痛みと社会的痛みの共通点と相違点を明らかにし、dACCの活動と心理プロセスの関連性を探る必要があります。排斥問題への対策としては、孤独感を和らげ、新たな人間関係を築く機会を提供することが重要です。