正中神経
正中神経の概要
正中神経は、腕神経叢から出て、上肢掌側の正中を走行します。この神経は、筋肉と皮膚の両方に影響を及ぼします。
筋肉の支配
- 正中神経本幹:円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、浅指屈筋
- 前骨間神経:方形回内筋、長母指屈筋、深指屈筋(橈側半)
- 母指球筋への筋枝:短母指外転筋、短母指屈筋(浅頭)、母指対立筋
- 総掌側指神経:第1・2虫様筋
感覚の支配
正中神経は、手根管以降で感覚枝を分岐させ、手掌の一部の皮膚に分布します。
障害
肘関節の骨折や脱臼による正中神経の損傷は、握力の低下や指先の感覚低下を引き起こす可能性があります。障害の部位により、手根管症候群、前骨間神経麻痺、回内筋症候群などが生じることがあります。