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20240418 インターロイキン6

今日は、インターロイキン6(IL-6)についてです。

インターロイキン6は、私たちの免疫システムと炎症反応の調節に重要な役割を果たすサイトカインと呼ばれる物質の一種です。これは、私たちの体が感染症や外傷などのストレスに対応するための防衛メカニズムの一部です。

IL-6のレベルが高いと、慢性炎症や自己免疫疾患の病理につながる可能性があります。例えば、関節リウマチや高安動脈炎などの疾患は、IL-6の過剰産生と関連していると言われています。他にもIL-6のレベルが高いと、心血管疾患や神経変性疾患、糖尿病、認知症、アルツハイマー病、ある種の関節炎や癌など、加齢に関連する疾患のリスクも高まることが示されています。
逆にIL-6のレベルが低いと、免疫応答が適切に機能しない可能性があります。これは、IL-6が免疫システムの一部であり、特にB細胞とT細胞の成長をサポートし、感染や損傷のある部位にマクロファージとリンパ球を引き寄せる役割を果たすためです。したがって、IL-6のレベルが低いと、これらの免疫応答が弱まり、感染症や炎症に対する体の防御が低下する可能性があります。
 

しかし、一方で運動中に筋肉から分泌されるIL-6は炎症性サイトカインの産生を抑制する働きがあると言われています。IL-6の役割は複雑さを理解することが重要だと思っています。

いずれにしても、IL-6のレベルが適切であれば、体はストレスに対応し、自己を修復することができます。しかし、そのレベルが高すぎたり低すぎたりすると、体のバランスが崩れ、病気のリスクが高まる可能性があります。東洋医学では、体のバランスと調和が健康の鍵と考えられています。私は東洋医学の基本的な原則に通じると考えています。

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