20240522 くぐり抜けろ
本日の道新で稲垣諭(いながきさとし)さんという哲学者が「くぐり抜け」について語っていました。面白かったです。他人を理解するのは無理だけど、理解しようとすることが大事だとあり(まあ、それは誰でも言えるんだけど)、実際はみんな相手を理解しているようで理解出来ていない。そこで出てくるのが「くぐり抜け」という考え方です。哲学者の言うことだから、分かりにくい。その人と交流することで「自分が変わったかどうかを基準にする」とあったので、それをヒントに考えると、その人(もしかして考えだったり文化だったりでも言えるのかもしれない)をフィルターのように通り抜けてみろという意味なのかなと考えています。だとしたら、その言葉の中に反省だったり振り返りの要素もあって面白いと思いました。世界の紛争のニュースを見ると暗い気持ちになるけれど、暗くなるのはくぐり抜けたからだと思うし、「意味わからない」で終わらせるのは「くぐり抜け」していない。いつまでも暗い気持ちを引きずるのはそこに踏みとどまっているからで、それはそれで「くぐり抜け」が出来ていない。そんな理解でいます。
僕はNAS DAILYというyoutubeチャンネルが好きです。そのユーチューバーはパレスチナとユダヤの両方にルーツを持つ人なのですが、ちょっと前の本でパレスチナ問題について面白いことを言っていました。もめにもめ続ける理由は「変な話、お互いがお互いを好きだからだ」とのこと。「え?好きなわけないでしょ」と思ったし、今もちゃんとは分かっていないし、その人が間違ったことを言っているのかも知れない。ただ、私なりにそんな考えもあるのかなとは思っています。今思えばくぐり抜けたってことなのだと思います。好きだからだ紛争しちゃうって話、ちょっと「くぐり抜け」してみてください。