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20240607 耳が痛い話

元の記事はこちらです

自由診療を受診するときのチェックのポイント

https://www.nhk.or.jp/minplus/0121/topic091.html

美容・健康ブームで拡大している、自由診療の美容クリニック。
一方で、トラブルや健康被害の相談が急増しています。
受診するときに何に気をつければいいのか。チェックしたいポイントをまとめました。
(「クローズアップ現代」取材班)

急増する相談件数
「医療脱毛」、「アートメーク」や「医療ダイエット」など、美容医療について目にする機会が増えたなと感じる方、多いのではないでしょうか。
これらの美容医療サービスは「自由診療」と呼ばれる医療行為で、国が効果や安全性を確認した「保険診療」とは違い、全額自己負担で行われます。
自由診療は本来、「患者の選択肢を広げる」という意味で私たちの利益につながるものです。
しかし、美容医療サービスの拡大とともに、契約上のトラブルや健康被害が増加しています。
国民生活センターによると美容医療に関する相談件数は、去年1年間でおよそ6000件。5年間で3倍近くに増加しています。
このうち、けがをしたなどの身体的な被害の報告も年々増加していて、去年は5年前のおよそ1.7倍となる839件にのぼりました。

美容医療のチェックポイント
国や複数の美容医療の専門家への取材からチェックしたいポイントをまとめてみました。

▽まず、予約前に確認したいポイントです。

▼ホームページに医師の名前や写真が載っているかどうか

経歴や専門性が確認できない医師や、治療の責任者となる医師が明らかにされていないクリニックは注意が必要です。
専門性を確認することも大切で、例えば美容外科の施術を受ける場合は「形成外科専門医」を取得しているなど外科医としての経歴があるかどうかが1つの目安となります。
また、日本美容外科学会を示す「JSAPS」や「JSAS」など、美容医療に関わる学会に所属しているかどうかも確認してみましょう。
学会のホームページでは、どの医師が所属しているかどうか確認することが出来ます。

▼受けようとする治療や施術が未承認薬や適応外治療ではないかどうか

国からの承認を受けていない薬や医療機器を使った治療を行う場合、医療機関は未承認だと明示する必要があります。
同じ薬や治療でもほかの病院では未承認と書いてあるのに、全く書いていないクリニックには注意が必要です。
医薬品の副作用で万が一健康被害があったとき、国内で承認されている薬であれば、公的な救済制度があります。
しかし、承認された対象以外の人が使った場合や、決められた用法・用量などに従って使われていない場合は、原則、救済対象にならないとされています。
このような治療のなかには、学会が注意喚起しているケースもあるので、学会のホームページなどを検索してみるのも大切です。

▼SNSの情報だけを信用しない
最近はインスタグラムやTikTokなどを活用して集客するケースが多くあります。
しかし、執刀医のフォロワーが多かったり、インフルエンサーが宣伝していたりするクリニックだからといって、技術や専門性が高いとは限りません。
ホームページなどで、経歴をよく確認することが重要です。また、二重整形などで実際の症例の写真などを載せていることもありますが、手術後とされている写真が加工されている場合も多くあると言われています。
診察の際に医師から施術後のイメージや施術を受けた場合のリスクについてしっかり説明を受け、納得して施術を受けることが大切です。

▼ほかのクリニックに比べて極端に値段が安いかどうか

割引のあるモニター契約などで消費者に割安感を抱かせ、問診時に広告に載っている金額や消費者の予算よりも高額な契約をさせる相談が消費生活センターに報告されています。
ほかのクリニックの施術と比べて極端に安い場合は、実際にその価格で治療を受けられないこともあり、注意が必要です。

▽続いて、クリニックを受診してから注意するポイントです。

▼医師が出てこずに治療方針が決まる場合は要注意

医師の診察なしに治療方針が決まり、医師が同意書のみをとるようなケースは、「医師以外が診療行為をしてはならない」ことを定めた医師法違反にあたる可能性があります。
医師が副作用やデメリットについてももれなく説明してくれているかどうか、医師から直接施術内容を聞いて自分が理解できるかどうか注意が必要です。

▼無理に当日の施術や契約を強要される場合は一度自宅に帰る

カウンセラーなどから「今やった方がいい」「今やらなければ間に合わない」などと、今すぐ施術が必要だと不安をあおられても、その場で契約・施術をしない判断が大切です。
契約してしまっても、医療脱毛などはクーリングオフ制度があるので、自宅に帰ってからじっくりと考えて解約できる場合もあります。
他のクリニックのHPを見たり、国など公的な機関や学会が出している注意喚起やガイドラインを見たりして、治療法に対する基本的な情報を入手した上で必要性と適切かどうか判断しましょう。

▼手術を受ける場合は医療安全の体制が整っているかどうか確認を

手術など体への負担が大きい治療を受ける場合は、受診するクリニックに術後の安全管理の体制が整っているのかどうか確認してください。
具体的には、入院できる体制や体調が急変したときに執刀した医師と直接連絡が取れる手段を確保しているかどうかなどをクリニックに確認してみるのも大切です。

がん治療でのチェックポイント
自由診療は、美容医療だけではなく、がん治療や再生医療の分野にも広がっています。
がんの治療に詳しい日本医科大学武蔵小杉病院の勝俣範之教授や、国立がん研究センターがん対策情報センター本部の若尾文彦副本部長は以下のポイントを上げています。

▼公的医療保険が効かず費用が高額な治療法に要注意
公的医療保険が適用される「標準治療」は科学的に効果が証明されていますが、自由診療は国内で科学的に効果が十分に証明されていない治療法です。
効果が証明されていない治療について患者に十分に説明がされないまま高額な医療費を請求されるケースもあり、治療の内容などをよく確認してほしいとしています。

▼「どのがんにも効きます」などの言葉は信用してはいけません
科学的に立証された「どのがんにも効く治療法」は存在していないので、根拠も無く効果を強調する宣伝には注意が必要です。

▼「免疫力アップ」という言葉に注意
がんを治すのに免疫細胞が大事なのはもちろんなのですが、何かをすることで免疫力を高め、がんを治療しようという考えは古い手法で、ほとんど効果が得られていないといいます。免疫力を測る基準もないなかで、体に優しくて、効果があるような印象を持たせてしまう危険性があるとしています。

▼個人の経験談がほかの人にも有効とは限りません
経験談や少数例の治療成績による効果を強調する情報は、わざと誤認させるような表現が使われていることもあり、注意が必要です。厚生労働省が定める医療広告ガイドラインでは、こうした体験談について、医療機関へ誘い込む目的で紹介することは、個々の患者の状態等により感想が異なる可能性があり、誤認を与えるおそれがあることから、「医療に関する広告としては認められない」としています。

▼細胞実験レベルのデータに注意
細胞実験や動物実験のデータで効果が確認されていても、がんの患者に確実に効果があるとは言えません。細胞実験や動物実験レベルのデータを根拠にしている時点で注意が必要です。

▼がん予防に効果があるからがん治療にも効くわけではありません
がん予防に効果があるからと言って、治療に効果があるとは限りません。がん予防になるというデータを根拠にして、がん治療にも効きますという理屈はもっともらしく見えますが、正しくありません。

自由診療は自分自身で治療内容を確認して慎重に判断を
自由診療は治療や施術の選択肢の幅を広げるものですが、保険診療と異なり、国内で科学的に有効性や安全性が確認されたものではありません。
自由診療の治療や施術を受けるときには、口コミだけでは無く、専門医に相談し、自分で情報を集め、よしあしを判断していくことが必要です

自由診療を受診するときのチェックのポイントという題名が気になってクリックしました。美容クリニックのトラブルが増えていて、そのために気を付けるべきことは何かが書いてるのですが、鍼灸師も読んだ方がいい内容に思い共有します。

この記事はこういうクリニック(特に美容)はトラブルが多いですよという内容ですが、鍼灸院にも言えるかと思いました。

  • ホームページに医師の名前や写真が載っているかどうか
  • SNSの情報だけを信用しない
  • 医師が出てこずに治療方針が決まる場合は要注意
  • 無理に当日の施術や契約を強要される場合は一度自宅に帰る
  • 「どのがんにも効きます」などの言葉は信用してはいけません
  • 「免疫力アップ」という言葉に注意
  • 個人の経験談がほかの人にも有効とは限りません
  • 細胞実験レベルのデータに注意

以上は自由診療に関するトラブルを防止するために書かれた記事なのだけれど、求められているのは普通の事ばかりです。ちゃんと勉強をしている人間からちゃんと説明を受けて納得してからサービスを受けるようにと書いています。言い換えるとちゃんと勉強してからちゃんと説明して納得していただいてから仕事をするようにとなります。

健康保険を使って鍼灸を受ける際に、医師の同意書が必要です。最近は医師が同意をしないケースが増えています。鍼灸は認められていないのは残念です。しかし、一方で仕方ない現状もあると思っています。

自由診療は治療や施術の選択肢の幅を広げるものですが、保険診療と異なり、国内で科学的に有効性や安全性が確認されたものではありません。
自由診療の治療や施術を受けるときには、口コミだけでは無く、専門医に相談し、自分で情報を集め、よしあしを判断していくことが必要です。

このようなことを言われないようにします。

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