20251008　こころ

先日、サンドウィッチマン出演の『病院ラジオ』を観ました。訪れた先は、精神疾患を抱える方々のリハビリテーションを専門とする病院です。うつ病、統合失調症、双極性障害など、様々な症状と向き合いながら、皆が真摯にリハビリに励んでいました。一人ひとりにストーリーがありました。家族が優しかったです。

私は精神疾患に関心があります。それは、これが誰にとっても一番身近な病気だと理解しているからだと自己分析しています。人間の脳は完全ではなく、誰もが未熟さや偏りを抱えていると思います。多かれ少なかれ、誰にでも「精神疾患的な側面」は存在するのではないでしょうか。

それにもかかわらず、精神疾患は風邪や捻挫のように気軽に扱われず、依然としてデリケートな問題とされています。身近でありながら理解が難しい病気であることが一因かもしれません。同じことは認知症にも言えると考えています。

以前、働いていた職場は大きな職場でした。在職中に関わったスタッフは1000人以上になったかも知れません。その中には精神疾患を抱えながら働く人もいました。振り返ると、当時の私は彼らを「自分とは無関係」と捉え、医療従事者として十分に親身になれなかったと反省しています。（もちろん、イジメたり悪口を言ったことはないです。）冷静に考えれば、感染する病気ではなく、誰にでも起こり得るもののはずですなのに、それでも、どこかで「特別なカテゴリー」として区別していたように思います。

もっと病気そのものを理解することは、医療従事者として出来たと思うし、その人が患者であることを周囲に伝えることだってできたはずです。どっちもしなかったのは自分とは関係ない病気だと思ったからだし、どうしてそう思えたかというと自分の人生は自分でデザインできるという過信があったからだと思います。我ながら本当に浅はかな思考回路です。

認知症を含む脳の疾患は「特定の人だけの問題」ではなく、誰にでも起こり得るごく普通の健康問題の一つです。神経細胞の集合体である脳の仕組みや、それがどのように病気になるかを知ることは、私たちが思っている以上に重要なのではないでしょうか。心の疾患に正解は無いことが多いと思います。あるのは方向だけだと思うし、本人も周りも受け入れるだけだと思います。こうすれば解決するといったことは無いと思っていて、たまにこうすればいいなんて言う人がいるけれど、そういう人は眉唾じゃないだろうかと考えています。知識は理解を深めると考えます。

話は元にもどりますが、サンドイッチマンの二人は精神疾患の人と話すときの様子が素敵でした。患者さんとの会話を聞いていると、それぞれの精神疾患に対する理解度は一般的だと思います。それなのに患者さんに優しい声かけが出来るところが私はすごいと思いました。病気を勉強しているプロでも出来ないかもしれません。それを初めて会った患者にやれてしまうところに驚きました。先ほどの言葉と矛盾するけれど、理解するために知識は二の次なのかもしれない。二人のやさしさを見て、勉強になりました。

おからだ治療院では、鍼灸を通じて心と体を癒し、リラックスしながら本来の回復力を引き出します。これまでどこに行っても改善しなかった方や、長くつらい症状に悩まされている方も、気軽にご相談ください。初回は、あなたのつらい症状や生活について、ゆっくりお話を伺います。あなたのペースに合わせて、無理なく進めます。心と体が少しずつ楽になるよう、しっかりサポートします。安心して何でも話せる場所です。ぜひお越しください。